徳谷柿次郎のクラフトインターネット日記

普通二輪免許を取るぞ!バイク柿次郎バイクBKB日記①

春の訪れに色めき立って、いきなり普通二輪免許を取ることにした。

父親が若い頃にバイク乗りで事故った経験があり、右肩に大きなアザがあることを何度も言われていて、「バイク危ない、アカン!」と思っていた。それでも、長野県信濃町の自然豊かな風景と四季の感性を肌身で感じられる装置としての好奇心が勝った。

大きなきっかけは、栃木県・黒磯でカフェをやっているSHOZO COFFEEの菊地省三さんにバイクの気持ちよさを教えてもらったことだ。旅人として好きな景色を見つけやすい。自分だけの好きな道を見つける。そこで立ち止まって写真を撮るのもよし。車の室内空間における安心感は捨てがたいけれど、リスクの果てにある身体性の移動はとても興味深いなと思えた。

実際、通い慣れた道はシンプルな往復移動になりやすく、横道に逸れることの抵抗感がどうしても出てくる。田舎道であっても駐車場がなければ、「あ、いいな」と思ったからといって駐車し難いのものがある。その点、バイクはあぜ道に逸れることができるし、そのまま停めて休憩することが容易だろう。

正直、人生の中で一度もバイクに憧れたことはない。漫画『特攻の拓』を履修していても、だ。大阪時代、東三国から十三まで松屋バイトの通勤時に安い原チャリ(アプリオ)に乗っていたくらいだが、あのときの感覚はいまも薄く残っている気がする。

というわけで、適性検査を終えた数日後に初の技能講習をさっき受けてきたばかりだ。予習ゼロ。とりあえずスクールに行って、言われるがままに準備をして、いきなりバイクに触れてきたぐらいのテンションだった。天気は雨。まだまだ長野は冷え込んでいて、防水対策もおろそかなままスタートしてしまったのが悔やまれる。

今回2時間で学んだことをメモしておく。

・倒れたバイクを起こす作業、マジで難しい。引っ越し作業みたいな身体の使い方が求められる

・クラッチ、エンジン、ブレーキの連動は反復で身体に覚えさせるしかない

・車体前方にちんちんを乗せるつもりで!のアドバイス

・身体の重心と股で車体を挟む、その上で力まないようにポジションをつくる

・ブレーキ時は股に力を入れて、右手小指と右足首を連動して動かす(ハンドブレーキ7割、右足ブレーキ3割)※左ハンドルのクラッチも意識する

・乗降時はハンドルを右に傾けて重心を外側へ、降りたあとは左側に傾けると安定する

・車体を押して動かすときは腰をつけて意識するパターン。もうひとつは車体をまっすぐ起こして力を使わずに押すパターン

・カーブを曲がるときは足の重心を意識してなめらかに。力まないのが大事。腕の遊びを残して、身体の使い方を柔らかくする

ざっとこんなところだったと思う。腑に落ちるまで理屈を解釈したいタイプなので、感覚で「こうだ!」とならないのは過去の学び事でもよくあることを思い出した。脳が加速していて、身体性と運動神経だけで解決できない弱点がある。頑張れば、できる。めげない。

初日としては「バイク乗るのおもしろい気がする」まで到達できたのは御の字だといえる。まだ加速するのは正直怖いけれど、それも頭で理解するのではなく、身体で理解して練習しろ!のターンなのだろう。

意外だったのはスノボ同様に身体の柔軟性が求められること。降りるときにバイクをまたいだ形で右足を抜く感じになるだが、力んだ状態で姿勢が悪いとケツ筋が攣りそうになった。2時間の講習だけでも筋肉疲労を感じているし、直後にバイクから車に乗り込んだときの身体感覚の誤差はなんかあぶねぇ。

最後に新しいことに取り組んで、「はい!」「むずいっすね」と教えを乞う時間はめっちゃ気持ちがいい。気づいたらできることばかりやってしまうけれど、苦手意識も善悪の思い込みも全部トルネード昇竜拳でぶち壊していきたい。おまえが良い悪いをジャッジするんじゃない。リスクも好奇心もぜんぶ、おれだけのもんだ。

事故は怖いので、ヘルメットはSHOEIのグラムスター(黒)を買った。約4万円。アゴまわりの防護が重要らしい。このあたりの投資は惜しまないスタイル。バイクはHONDAのCL250で考えている。理由は柿色だから。

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