徳谷柿次郎のクラフトインターネット日記

戦い方を変えることばかり考えている

「柿次郎さんは最近どんなことを考えてるんですか?」

この角度の質問を受けることが増えてきた。時間の流れがそうさせるのか。複数の打ち手を発信しすぎて捉えどころがよりなくなっているのか。実態はわからないまま放置して一向に構わないものの、即座に答えられない自分の状態にハッとした。

「ものすごくいろいろなことを考えている!」

言い切ればこの一言に尽きるんだろうな。だがしかし、人間のコミュニケーションはそうはさせない。大胆な曖昧さで幕を下ろしてくれるような時代には生きていないんだもの。

まず思いつくのはいま準備している第二の法人格「パカーン」だろう。森の事業の可能性、準備に至るプロセスで気付いたことを話せば納得感が生まれるはずだし、途中の情報を投げかけることで思いもしない仕事を引き寄せられるかもしれない。実際、よく考えている。

あとは出張疲れがやばいこともよく考えている。回復に丸2日かかることも珍しくなく、「これが40代の俺なのか?」と自問自答しつつ、週2で接骨院に通ったり、寝る前のストレッチに感動したりなど、まあまあいわゆるおじさんの話が健康に行き着く世界線の入口に立っているんだと思う。ゴールは死。これが一生続くのかよ……と嫌になってしまう気持ちに真空状態の蓋をしたい気持ちもおもしろいことに芽生えてきた。

ほかにもいろいろあるはある。考え事と思いつきが得意な人間だけれど、そこに付随する悩みみたいなものも深く受け止めないで、なるようになればいいなと願うことの免疫力も上がってきた。言い方を変えれば、いまこの時点で”悩みがない”状態に突入したのである。

こんなゴールデンタイム、滅多に味わえないよ!!

なぜなら人間は悩みを生む天才だから!!

悩みのある人間の相談に乗りすぎてきたのも、ひとつの開眼要素としてあるかもしれない。自己のメタ認知を繰り返し、コンテンツ化する妖怪としてひっそりと生きてきたら、悩みとの付き合い方がとてもうまくなったのだった。

つまり「戦い方を変えよう」と1年前から着々と準備してきた思考と実践の蓄積が、いま考えていることそのものであり、いま悩みから距離を置けているグッドな状態を作り出してくれているのだ。過去のおれ、ありがとうと言いたい。サンキューな。

全国47都道府県に移動する弱者の生存戦略もそれなりに実績を積んできた。楽しさも苦しみも理解しながら、「そろそろ戦うフィールドを絞って、じぶんの森にするウホ」=パカーンの着想に至ったんだろうなと思う。いつまでも高速移動するゴリラではいられないのだ。

さらに移動に伴う疲れとの戦いもある。解決策はいくつか持っているのでベテランのアスリートみたいな思考でまだまだやり方はあるんだけれど、いま一番必要なのは身体の歪みを支える「背筋力」なことに気づいた。ここも解釈を繋げれば、パカーンの薪割りで背筋を鍛えるお導きともいえる。健康第一。好奇心のろうそくがあっという間に燃え尽きてしまうので、いかに強風を防ぐのかが鍵なのだろう。

というわけで戦い方を変えなければいけないことをよく考えている。

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