徳谷柿次郎のクラフトインターネット日記

雑談がむずかしい

最近、雑談の難易度が上がっている気がしてならない。特異点として、Podcastでレベルの高い雑談コンテンツを聴きすぎている&自分でPodcastをやりすぎて雑談を放出しすぎている問題。

そもそも山奥に住んでいるため、雑談のOSが入れ替わっている説もある。基本は天気と畑の話、犬と赤子。自分の話はあまりしない。長野のBPMはゆっくりである。

あらゆるジャンルの人と会って話しているため、共通言語のチューニングに時間がかかる。経営と権威、年齢と立場、倫理とハラスメントなど、時代がまとう消極的な思考も影響しているとは思う。なんだか雑談が難しい。

そんなことを飲みながら話していた翌日、UFOイベントに来ていた日下慶太さんとパカーンコーヒースタンドで合流していたら、雑談なんて概念ではなく、ただ好きなことをおじさんが好き勝手喋って、ボケて突っ込んで爆笑のまま時間が過ぎ去っていった。なんて最高なんだ。ヒントは関西なのか。おもしろおじさんなのか。

松代の皆神山に50人集めて、夜空に向かって「エン!バーン!」と叫びながら盆踊りみたいにUFOを呼んだ。あいにくの天気でわかりやすい光は見えなかったが、大人になってあんなにも集中して長時間夜空を見上げたことがあっただろうか。意識はひとつ。些細な人間関係のズレに意識を立たせるよりも、大きなものに意識の大半を奪わせる。

よくよく考えればこの世の雑談コンテンツは、解釈と批評がごちゃまぜになったような高難易度の土俵に仕立てられている。真似できるものじゃない。もっとくだらなくて、どうしようもないような、ただの言葉のぶつけあいみたいな時間を選べばいいんだろうな。

すべてはアントニオ猪木の思想にヒントがある。バカになれ。元気があればなんでもできる。これだこれ。かっこつけてる場合じゃない。

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