徳谷柿次郎のクラフトインターネット日記

除雪と経営とセロトニン

10年ぶりに一度の大雪と言われるものが、ここ3年で何度も降っているのはなんなんだ。

12月下旬も毎日除雪に2時間強割いていて、「なんでおれはここに住んでいるんだろう」と冷静になってしまった。雪国の洗礼は”やるしかねぇ”の精神を与えつつ、真っ白な風景がセロトニンを奪う性質がある。

1月下旬にはもう日射しが強くなってきて、「春の色してるな〜〜もう冬は終わってしまうんじゃないの?」と軽口を叩いていた。屋根雪は溶けて、家の前に積まれた雪溜まりも日に日に低くなっていたからだ。気候変動の悪影響に不安を感じながらも、雪がないならないで生活がしやすくなる安堵感の方が勝ったのも事実だ。

とか言っちゃって、ここ一週間の10年に一度の寒波はなんなんだ。振り出しに戻る。しかも、日本列島全体を襲う寒波と大雪は地域によっては災害レベルになっている。

孤立した集落もあるし、落ちた屋根雪で亡くなってしまった方もいるし、屋根の雪下ろし作業中に落ちてしまった方もいる。きっと毎年いるのだろうが、年齢を見るたびに90歳を超えていることが多く、中山間地域の高齢化が生むハードさのつらみがすごい。

一方、隙間で秋田の男鹿半島で行われたサミット「LOCAL TO LOCAL」に向かった新幹線では、関東エリアの晴れっぷりに思わず「ずるっ!」と声が出てしまった。春の陽気に近い。自然は気まぐれとはいいつつも、地形による恩恵は少なからずあるだろう。

雪は降らず、気候は安定。水害含めたインフラの整備は中央集権でかきあつめた税金で補強できる。富士山の噴火、首都直下型地震といったリスクをあるものの、近代で関東が発展してきた理由がここにあるのだろう。

よそものが雪国に住む。大型犬の散歩がある。赤子の世話もある。経営者としてそれなりに忙しくもある。そこに除雪作業が2時間強ドーンと入ってくる。午前中は死亡。この時期は極力午前に予定を入れないようにしていて、できれば打ち合わせも避けている。それでも時間が合わなくて渋々、朝に予定を入れたら一気にまわらなくなるのだ。

まずもってこちとら朝が弱い。やることが多い。ADHD気味でもある。バタバタと準備をして外に飛び出て、車に乗り込もうと思っても雪が積もっているし、窓が凍っているし、車の前にはカチカチの雪の塊が大型除雪車の影響で押し詰められている。便利な都市に住んでいてもいつもギリギリで行動しているのに、大自然の猛威によってさらに変数の高い対応が求められるのである。

2時間早く起きて除雪をして散歩をして、合間に車の雪を落として、エンジンをつけっぱなしで30分待てばいいだけの話なんだけど、それができたら苦労しねーんだよ。バカ。こんな生活、9時出社のサラリーマン生活してたらとっくのとうに詰んでるから、自分で会社やっててよかった〜〜〜と心底思いつつも、朝に予定いれないとまわらない生活選んでるの自由だからこそ〜〜〜ともなっている。

なんたる矛盾。来週もまた10年に一度が代名詞の寒波がやってくるそうだ。何回くるんだよ。嘘つきじゃねーか。天気予報は煽れば煽るほどに数字が取れる。実際、全国の雪に関するニュースを追い求めている自分もいる。「福島も大変だ。山形もすごい降っている。え、野沢温泉の屋根の雪おろし作業やばすぎない!?」といった驚きで自分なんてまだまだッス…と慰める。上には上がいる。

除雪に対してモチベーションはまだ高く保てているし、身体がバキバキになりつつも運動不足解消になっているはずだ。凍った氷に金属のスコップを無呼吸運動で「せいっ!せいっ!」とアタックする作業はマジで大変だ。東京の人に毎朝やってほしいぐらいきつい。除雪作業の中で一番きついと思う。汗だくになって意識が遠のく。それでも安全のためにやらねばらない。経営なんてしてる場合じゃない。生きるために必死だ。どんどん予定が埋まる年度末と相性悪すぎるだろ!

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