徳谷柿次郎のクラフトインターネット日記

立ち止まりたい。でも編集者を増やしたい

毎年4月から6月末までの土日が忙しない。坊さんが駆け回る12月の師走は忘年会にもほぼ出ないため、むしろ落ち着いている。

春からのエネルギーの芽吹きとどっか行きたい欲、そして週末イベントの登壇やお誘いにエイヤッ!で快諾していけば、そこはもう暮らし崩壊クラシアンの世界だ。

脳内にはまだ雪景色が残っているのに、気づけば真夏の到来。じりじりと暑さに殺される日々が始まっているわけだが、今年は6月下旬から怒涛のお仕事相談ラッシュがやってきた。世の中の動きとちょいずれてるのは暦がもはやバグっているからだと信じたい。

Huuuuは本当に仕事の依頼が少ない。年間通して10件ぐらいしかないんじゃないだろうか。そのうちの半分ぐらいをなんとか形にして、毎年ギリギリ経営の救いとなっているのである。不思議と黒字経営が続いているのは、たまに訪れるラッキーパンチの質が高いのかもしれない。

だがしかし、メディアの相談は常に編集リソース不足との闘いでもある。案件が確定し、走り抜けるためのプロセスは正直慣れてもいるが、そこに慣れていない新たな編集者を巻き込んだときのコミュニケーションコストは互いに高くなって然るべきだ。

そもそも優れた編集者はみんなずっと忙しい。めんどくさいことに向き合う仕事でもあるから、精神的余力も保ちにくい側面があるんじゃないかな。ここで生まれる”なんか声かけにくい状態”をどう打破すべきなのか。不器用な自分は「何度か飲んで、仕事したことのある人」に頼ってしまう。いや、でも、それが編集的なベーシックな価値観なんだろう。

うーん、と考える。

一番難易度の高い30代前半の経験を積んだ編集者採用をした方がいいんじゃないか? できれば長野市に移住してもらいたいんだが、ハードルが高いのも事実。相応の条件も必要だろう。移住支援金、引っ越し支度金、東京に行って遊ぶ往復の新幹線代支給、長野市は40平米で家賃5万円前後も珍しくない。なにもかもちょうどいい土地!

しかし、SNSでどれだけ投稿してもそのタイプの人たちは反応してくれない。見つけ出して、会いに行って、直接口説くしかないんじゃないかと思う。

クラフトインターネットに情報を置いておけば、誰かが口コミで拾って届けてくれるかもしれない……そんな一縷の望みをかけてここに記しておきたい。社会の現実に向き合って、土地に根付いた足腰の強さであらゆる領域に顔出しして、編集の手段をもって新たな価値観を世の中におもしろくぶん投げる。

Huuuuは表現の会社だ。クライアントワークを通して表現の世界に飛びこみたい人を歓迎したい。

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